いま、わが国では、金持ちとビンボーとの区別に、不動産を持っているかいないかという基準ができてしまいました。
また、ことの良し悪しは別にして、あらゆる経済活動の基点も、中間も、終点も、不動産のあるなしで、その活動の範囲も中身も、およそ違ったものになります。
人間が生きることは、もっぱら経済行為なのですから、ここでいえることは、不動産に関するあらゆる知識を持つことがとても大切です。
とくに不動産の経済的価値の大きさは、他の財産と比較して高価ですが、反面、不動産にかかる税金も高額となります。
不動産にはどんなとき、どんな税金がかかるか、その前にまず、その基本知識を知ってください。
不動産の代表は土地と建物です。
ただこの二つはそれぞれ別に扱われます。
すなわち、土地と建物は切っても切れない関係なのに、わが国では別個独立に扱うのが特色です。
民法上「不動産」とは、土地およびその定着物を指しますが、土地およびその定着物である建物を法律上でも経済上も別々に扱います。
土地は管理する一定の範囲を人為的に区切って区画します。
それは「土地登記簿」に登記されて、一個の所有権の対象とされます。
これを『一筆』の土地といいます。
一筆の土地は一枚の用紙に記載されて登記されて地番がつきます。
そこに一つの所有権が成立して、土地取引きの対象とされます。
土地に定着している(固定して離れない)ものを不動産といいますが、それは必ずしも建物ばかりではありません。
樹木や、橋、石垣、塔などもありますが、このうち建物と「立木に関する法律」に基づいて登記した立木は、土地とは独立した不動産として扱います。
それ以外は特別な手続きをしないかぎり、土地の一部として扱われます。
建物は、土地とは別に建物登記簿に登記されます。
登記された建物の所有権は、その敷地(土地)の所有権とは区別して扱われます。
ですから、特定の不動産を取り引きするときなどでは、その建物の所有者は誰、その敷地(土地)の所有者は誰ということを明確にして行ないます。
とくに税務上は、土地と建物の所有者が異なる場合、土地建物の経済価値以外に借地権という権利が認定されることがしばしば行なわれ、これが大問題となるのです。
詳しいことは後で説明しますが、登記されていないが「認定される権利」が税務上あることをここでは理解しておいてください。
次に建物と登記の関係を少し整理しましょう。
建築中の建物はいつ登記できるか、すなわち独立の不動産として扱われるようになる時期のことですが、それは独立して雨風がしのげる程度の完成で登記は可能です。
また建物が取壊しや崩壊によってなくなれば当然独立した不動産ではなくなりますが、一部の損壊については、その建物の使用目的に照らして建物であるか否かの判断をすることになります。
登記する建物の個数については、土地ほど明確ではありません。
母家に従属した別棟も登記できますし、マンションのように区分されたそれぞれの部分を一個の独立建物として登記することができます。
以上、不動産は土地と建物が別個に取り扱われ、税金(固定資産税)の関係でも、土地と建物は別個の資産評価を受けること、それに建物は古くなれば評価も下がってくることを知っておいてください。
不動産・・・土地およびその定着物で、動産に対する。
土地や建物は、その場所を動くことがない不動の財産である。
不動産を求める機会はいろいろです。
購入(新築)であったり、相続や贈与によって得たものであったり、交換であったりします。
経済活動の主体は、法人と個人に分かれますが、そのどちらで不動産を持つべきか、そしてことによれば「求める」ために法人を作ることも充分に必要です。
どちらの方が、後々の経済活動に有利になるか。
不動産を保有することにどういう経済負担が強いられるのか。
そのためにただ持っているだけではなく、それをどう活用すればよいのか、知っておくことが大事です。
また不動産を購入し、保有し続けることは、いくら経済力がそれを許しても、必ずしも有利になるという場合ばかりではありません。
場合によっては売却や交換、買換え等の譲渡も必要です。
もちろん、その場合の税金の大きさも知ったうえで事は行なわれなければなりません。
それに相続に不手際があれば、残された者に喜んでもらえません。
相続対策は、生きている聞に本人がしなければならないのです。
わが国では「土地の値段は絶対に下がらない」という神話があります。
そして、それをよりどころとして、自らの裁量に合わせて、土地取得を目標として努力を続けている人がたくさんいました。
ところが、あの極端な金余りがおきたとき、不幸にして土地に狂奔して、土地の暴騰を招いてしまいました。
誰でも買える土地価格を作れという声が生まれ、マスコミ等がはやし、そのうえ政治による市場介入が土地対策としておこり、景気を悪くする原因を作りました。
ときの経済事情で、土地に対する税制はすぐ影響を受けます。
不動産を所有するとそれらの税制に一時も目を離してはなりません。
そして今は「宴のあと」です。
土地がこの国の経済活動に合わせて、その価値を維持していることを土地神話と呼ぶなら、それをあえて否定する必要はありません。
困るのはよりどころのない行為です。
こわいのは誰もが将来に夢を持たなくなることです。
いつのときも土地を持たない人たちがいました。
これらはいずれも所有権や管理の主体を明確にするために行なうもので、その登記手続きを怠れば、第三者に自分の権利を主張することはできません。
更地土地の上に建物や、他人の利用権(賃借権や使用貸借権など)や担保権(抵当権・質権など)のない土地をいいます。
底地他人の建物所有などの敷地の用に供されている土地をいいます。
物件に何らかの登記がなされていることを証明するもので、たとえば売買で所有権を取得するとその移転登記の申請をするが、その際には、売買契約書を登記原因を証明するため登記申請書に添付し、登記が終わると登記所から登記済の判コが押されて返されるわけである。
権利証を紛失したときは、これに代わる「保証書」によるが、保証書での登記手続きは面倒であるから、権利証は大切に保管しなければならない。
世にいう権利証を、法律では「登記済権利証」といっている。
土地家屋については、たとえば所有権の保存登記(新築)や所有権の移転登記(売却)をするわけであるが、その登記申請書の末尾に登記所(法務局・地方法務局・その支局や出張所)で登記済の印を押し、さらに登記の受付番号と受付年月日を記入して戻してくれるが、この登記済印章のある登記申請書のことを「権利証」といっている。
筆記簿謄本は筆記簿の原本内容を同ーの文字符号によって完全に謄写した書面で、原本の内容を証明するために作成される。
一般的にいえば、不動産を売るのはよくよくのことです。
何のために売るのか、どんな利益が得られるだろうかを明確にして、その目的を達成するのに最善の方法は何であるか、をよく吟味してから「売る」ようにしてください。
換金とか借金の返済とか、考えられる売却の目的の多くは、売らずとも他の手段で達成できることが多いこともあるといえます。
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